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釜山 2008 [アジアの町紀行]

韓国第二の都市、釜山。日本から最も近い、異国の街でもある。
本州の西端、下関を夜19時に出港した巨大な「関釜フェリー」は、早朝、釜山に入港し、8時に入国審査事務所が開くまで、沖合に停泊する。
港内には、見渡す限りコンテナ貨物がどこまでも積みおかれており、早朝の仕分け作業がいたるところで行われている。さすがは世界に冠たる北アジアのハブ港である。
その背後では、薄明の中、いくつもの山が港にせり出すように鎮座し、海とのわずかな隙間に、押し黙った高層ビルがびっしりと林立しているのが見える。
想像を超える、それは都市の偉容であった。

私は大阪出身であるので、「第二の都市」というものに言いようのない親近感を覚える。マドリッドに対するバルセロナ、北京に対する上海。
この街は、いったいどのような表情を見せてくれるのだろうか。
ソウルとは異なった文化、ファッションを発信する街であろうか。

期待を胸に、私は船を降りた。

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釜山港、チャガルチ市場にて。


・西面(ソミョン)
釜山の繁華街は、漁港に面した旧市街地のチャガルチ市場周辺の一帯と、そこから6~7キロ北東に移動した新しい西面(ソミョン)地区との2か所に、大まかに分かれるようである。

街がネオンで色づいてゆく直前の夕暮れの頃、西面地区を歩く。

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・西面からチャガルチ方面に歩いてゆく。

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凡一洞(ボンイルドン)の鉄道にかかる古びた歩道橋。
背後に山が迫る。


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・釜山、港のほうへ歩いていく。

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・チャガルチ
釜山で最も賑やかな場所、それはやはりチャガルチ市場であろう。建て替えられたばかりの市場ビルと、入り組んだ露店街が漁港に面して広がっており、その背後にはありとあらゆる物品が集まる国際市場がひかえる。若者向けの店は西面のほうが多い、というのが定説だったが、光復路や南浦洞(ナムポドン)あたりにはしゃれたお店も多かった。

朝、市場を訪ねると、海の男たちによる荷揚げの真っ最中。磯の香りとなまぐさい匂いが立ち込める中、カメラを持った観光客などには目もくれず、声を掛け合って豪快に荷揚げ作業を行っていた。

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午後、チャガルチを後に、町はずれを歩く。

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・再び、チャガルチ方面へ。

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大庁路あたり


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宝水洞の八百屋。
韓国は都市部でもこうした個人商店が多い。


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宝水洞(ポスドン)は、小さな書店が密集する書店街。
全国的にも有名で、古書もあれば新書もある。


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・門峴洞(ムンヒョンドン)あたり
西面近くにありながら、昔ながらの風情を残す路地が続く一帯。

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・釜山港(チャガルチ)の夕暮れ

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国際市場あたりから釜山タワーを望む。


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書店街としても有名な宝水洞の階段。


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門峴洞の民家


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夜の釜山港


・西面の夜
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・さらに夜は更けゆく

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玩月洞(ワノルドン)の部屋。
玩月洞(ワノルドン)は、日本占領時代から続く遊郭街。
お店の玄関も部屋も、ピンクのライトで照らされている。


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チャガルチの端にあったバー。
いかにも港のバーという感じのダウナーな雰囲気が心地よい。


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チャガルチにて
夜の市場はひっそりしているが、翌朝の準備をする人々がちらほら。


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夜の釜山。
玩月洞(ワノルドン)よりもう少し中腹へ上がれば、絶好の眺望が広がる。



釜山の街。そこには、韓国第二の大都市という形容はあまりふさわしくないように思えた。ソウルのような、文化的なクリエイティブな雰囲気は殆ど感じられなかった。ソウルに対抗するトレンドやファッションを発信しているような感じも受けない。
むしろ、釜山は「大都市」に脱皮するのを頑なに拒絶している、巨大な巨大な港町という感じがした。
より血なまぐさく、よりあっけらかんとして、そこは人間が生きるうごめきに満ちた場所であった。


撮影:2008年12月、2009年1月
本文:2013年5月

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