別所温泉 2012

「信州の鎌倉」と聞けば、行かずにはいられない。
上田市の南に開けた塩田平の奥、三才山地の山麓に抱かれて点在する古刹、
そしてその奥に、枕草子にも登場するという、由緒正しい別所温泉がある。

旅館街が大湯付近と北向観音近くの二か所に分かれてしまっているからか、
温泉街らしい場所は、北向観音前のわずか数百メールだけという寂しさ。
カラコロと下駄を鳴らして湯の街を散歩するというわけにはいかない。

しかし、泉質は素人の私でもわかるほどの良さ。
じっくりと極上の湯を堪能し、ぐっすり寝て起きた秋の朝、それでも宿を出て散策してみると、
そこには決して飾ることのない、古き良き日本の山里の姿があった。

別所温泉のシンボル、北向観音への参道がささやかな温泉街。

塩田平、上田方面を望む。

田園風景の中に蕎麦屋があった。ここの蕎麦はうまかった。

常楽寺前の曲がり角。

温泉をそのまま利用した地元住民のための洗い場。周辺に何か所か存在する。

おしゃれなカフェもあった。

別所神社。

常楽寺にて。

上田電鉄、別所温泉駅。

洋風レトロな駅舎は、1921年の開業当時からのものという。

音を立てて流れ落ちる湯川の支流。

花屋旅館から北向観音方面へ続く抜け道。

大湯近くにも旅館がいくつか集まっている。

夕方の大湯の様子。入ってみると、地元の人々の利用で大賑わいだった。

大湯近くにささやかなスナック街がある。

湯川が作る谷で温泉地はかなりのアップダウンがある。

別所を流れる湯川の清流。

北向観音参道前の様子。

湯川の坂に沿って続く旅館街。

いよいよ安楽寺にやってきました。

国宝、安楽寺三重塔。

安楽寺は禅寺。優美な中にも、どことなく謹厳さが漂う。

安楽寺の裏山には気持ちの良い散策路が。

撮影：2012年11月
本文：2013年3月