喜多方 2014 [日本の町散歩(東北)]
喜多方は、その名が示す通り会津盆地の北方にある町である。蔵が数多く残ることで知られ、その数は二千以上とも言われる。土、漆喰、赤煉瓦、石などその素材は様々で、造りや用途も多種多様であり、蔵めぐりをする観光客も多いが、若者や食いしん坊にとっては喜多方といえば何よりもラーメンである。街の北側にそびえる飯豊山はこの街に豊かな伏流水をもたらし、その恵みが美味しいそばと、薫り高い醬油を生んだ。名物ラーメンをその集大成であり、市民の生活に根付いた国民食ならぬ「市民食」でもあって、今流行りの安易なご当地グルメとは違うのである。夏も盛りを迎えようという一日、地元の人にまじりラーメンの食べ歩きをしながら、腹ごなしもかねて、この街の路地を巡った。
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朝7時から開店しているひいきのラーメン屋で「朝ラー」(朝食にラーメンを食べること)をする、これが何十年も前から喜多方のではごく当たり前のことであるという。さっぱりしていながらコクのある醬油ラーメンは、一日の活力を生み出してくれる。
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水が良いということは、すなわち酒づくりの適地でもあるということである。清川酒店、大和川酒蔵をはじめ、市内にはなんと10もの造り酒屋がある。しかもその多くが市の中心部に位置し、そこで酒造りを行っているというから驚きである。なかでもこの大和川酒蔵の蔵は観光施設としても十分楽しめる充実ぶりである。入り口にはとうとうと流れ出る湧水があり、多くの住民が汲みに来ている。飲めば清らかで甘く、まろやかな口当たり。「弥右衛門」の味わいを彷彿とさせるものがあり、やはり酒はまず水からだと実感できた。
再び、「大和川酒蔵」へ。
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喜多方駅
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朝7時から開店しているひいきのラーメン屋で「朝ラー」(朝食にラーメンを食べること)をする、これが何十年も前から喜多方のではごく当たり前のことであるという。さっぱりしていながらコクのある醬油ラーメンは、一日の活力を生み出してくれる。
喜多方のメインストリート、中央通り(ふれあい通り)。
数年前に歩道のアーケードが取り払われて電柱も一部地中化され、ずいぶんすっきりした。
数年前に歩道のアーケードが取り払われて電柱も一部地中化され、ずいぶんすっきりした。
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名酒「弥右衛門」の大和川酒蔵。
水が良いということは、すなわち酒づくりの適地でもあるということである。清川酒店、大和川酒蔵をはじめ、市内にはなんと10もの造り酒屋がある。しかもその多くが市の中心部に位置し、そこで酒造りを行っているというから驚きである。なかでもこの大和川酒蔵の蔵は観光施設としても十分楽しめる充実ぶりである。入り口にはとうとうと流れ出る湧水があり、多くの住民が汲みに来ている。飲めば清らかで甘く、まろやかな口当たり。「弥右衛門」の味わいを彷彿とさせるものがあり、やはり酒はまず水からだと実感できた。
やや北に位置する「吉の川醸造元」の酒蔵。
私が市内のお酒をいくつか飲み比べをした結果、最も気に入った「吉の川」の蔵元である。
この「吉の川」は、有名な新潟の「吉乃川」とは別で、全国的にはほとんど知られていないが
喜多方では最も愛されている銘柄であるという。
このような上質の酒を、二級酒として当たり前のように飲める喜多方市民がうらやましい。
私が市内のお酒をいくつか飲み比べをした結果、最も気に入った「吉の川」の蔵元である。
この「吉の川」は、有名な新潟の「吉乃川」とは別で、全国的にはほとんど知られていないが
喜多方では最も愛されている銘柄であるという。
このような上質の酒を、二級酒として当たり前のように飲める喜多方市民がうらやましい。
「吉の川」蔵元の少し北に甲斐本家がある。
甲斐本家周辺の「新町」界隈。
店構えもゆかしい造花屋さん
建物は古いが、軒先には花いっぱい。
こちらは看板もあるとおり、美容室のようだが、のぞいてみてびっくり。
80歳はとうに超えているかと思われるご婦人がハサミを握ってしっかりと仕事をされていた。
こちらは看板もあるとおり、美容室のようだが、のぞいてみてびっくり。
80歳はとうに超えているかと思われるご婦人がハサミを握ってしっかりと仕事をされていた。
製材所
市内やや西寄り、「おたづき蔵通り」と呼ばれる通りの周辺にもいくつか蔵が残っている。
「小原酒造」は酵母にモーツァルトを聴かせる独特の醸造法で話題の酒蔵。
再び、「大和川酒蔵」へ。
ここの湧水のほか、市内いくつかに湧水地がある。
飯豊山の伏流水が喜多方の地下を潤していることは先に書いたとおりだが、
かつては市内の至る所で水が湧き出し、文字通り水郷であったという。
しかし今は都市化や河川改修、農地改修などで水量が減少しているともいう。
飯豊山の伏流水が喜多方の地下を潤していることは先に書いたとおりだが、
かつては市内の至る所で水が湧き出し、文字通り水郷であったという。
しかし今は都市化や河川改修、農地改修などで水量が減少しているともいう。
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喜多方駅
駅前に大きな石造りの蔵がある。
県道210号沿いのこのあたりは人通りもなく、荒廃が目立つ部分も。
市内を東西に走る市役所通り。
撮影:2014年7月
本文:2015年2月
本文:2015年2月
2015-02-17 08:28
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