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千倉 2016 [日本の町散歩(関東)]

東京に住んでいて、ふらりと海を見たくなったらまず鎌倉や葉山や湘南に行く。明らかに都会の延長にあるそんな海が鼻につくような時は、三浦半島の先のほうに逃げたりするし、伊豆だって悪くない。でも、それでも癒されない、もっと素のままの海と風とに相対したい。そんな時は房総が良い。千倉は、房総半島の南端近くにある海辺の町。房総はさすがに広く、ここまで来るには東京から2時間以上。花畑の丘に囲まれ、ぽかぽかと暖かな薫風の中、どこまでも続いていく穏やかな海岸線、漁港、鄙びた町並み。それでもかすかに感じる、嫌みのない都会の香りが千倉の良さだ。
道はもちろん海に近く、ずっと南へ続いている。さわやかな青空に恵まれた春の午後、駅で借りた自転車で、どこまでも走ってゆく。

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JR千倉駅。房総でも最南端の駅という。
2007年に新築なった立派な駅舎だが、利用客はすっかり減ってしまった。
(1990年調査の一日乗車人員1423人→2015年調査の同データ406人)


すぐに千倉海岸へ行く。

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春の房総の海は穏やか・・


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海岸近くの家並み。


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自作?の自転車リヤカーで道を走る


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道端にキッチュな雑貨屋


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雑貨屋の名は「Hay Flower」。古着も扱っている。
こういう店のたたずまいを見ると、千倉がただの田舎町ではないことを感じる。


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バス停「千倉中学校前」。
黄色いバス停とうす水色のベンチの対比がいい感じ。


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沿道には趣深い家屋がちらほら・・


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こちらの家屋のある場所に「後藤利兵衛橘義光」生誕地と看板が立っている。
江戸時代の彫刻の名工であり「後藤流」の開祖とも言われる偉人らしい。
いまこの地に住まれているのは末裔の方か?不明だが、
どことなく開放的なお宅である。


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またしても洒落たお店あらわる。
古道具と器の「DAYS GALLARY」


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こちらのバス停は「高家神社入口」。
千倉駅からこの道路沿いに南へ向かうバスで、おおむね一時間に一本。


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少し開けたところに出てきた。


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川尻川にかかる「千倉橋」
右の立派な建物は温泉旅館「千倉館」である。
すぐ向こうは海。


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千倉橋のたもとにある魚屋「新吾」。
こちらの店、入れ代わり立ち代わりお客が来ており人気店であった。


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千倉橋を過ぎたこのあたりは沿道にずっと商店が並んでいる。
京葉銀行千倉支店があるところを見ると、このあたりが千倉の中心街か。


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地名は「南朝夷」(みなみあさい)という


表通りから、すこし裏通りへ入ってみようと思う。
まずは海岸方向へ・・


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再び通りに戻る。

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引き続き南朝夷の商店街が続く。
洋品店、小間物屋、米穀店など・・昔ながらの店が並ぶ。


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左は菓子屋、右は眼鏡・時計・貴金属のお店。
このあたりが千倉の中心街と思ってきたが、近くバス停の名前は「北千倉」
町のまだまだ半分にも達していないということか?


再び通りをそれて、裏道(海方面)へ迷い込んでいく。

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右に地魚料理の「大徳屋」


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この坂の向うに海がある。


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ここが千倉漁港
千倉漁港を皮切りに、南へ向かって「忽戸(こっと)漁港」「川口漁港」
「平磯漁港」「七浦漁港」「大川漁港」「白間津漁港」と続く。


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漁港だが、なんとなく垢抜けた感じもするのが千倉らしい。


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防波堤の向うに潮騒。


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通りに戻る。

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沿道の商店街はまだまだ続いている。


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今度は千葉銀行の千倉支店である。
左は料理旅館の「魚拓荘鈴木屋」
この沿道は、ここぞといった盛り上がり場所はないが
長い距離に渡って商店が断続的に途切れることなく続いている。


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脇道の表情も魅力的だ。


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表通りは引き続き味のある店が続く・・


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道はゆるやかにカーブを繰り返しながら、南へと続いていく。
バス停は「平舘」。
カーブの突き当り左側には「館山信用金庫千倉支店」が。
とするとまだここも中心街か。


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それでもすこし鄙びてきた感じがする。


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沿道にまた興味深い魚屋?を見つけた。


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「カツオ」「トビ」と看板に書かれている。


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これがお店の全景。お店の名前などは書かれていない。


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別の日のおなじ店。

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今度は「マンボ」と書かれている。


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たしかに、マンボウらしき魚が路上で(!)解体されている
手前には小魚を干す光景も。


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海へと続く道。


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先ほどの名のない魚屋のすぐ先に、越紋商店がある。
こちらは一般受けする店構え。名前の通った鮮魚店らしく、客が次々に来る。


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さらに南へ。

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平磯地区。
このあたりまで来ると、お店はほとんどない。しかし民家はずっと続いている。


ここでいったん国道を離れ、右手の丘の方へ登ってから南下を続けようと思う。

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少し標高を稼ぐとすぐに海が見えるようになる


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七浦の街並み。
房総では、家並みの上に水平線が見える・・と聞いたことがあるが
まさにこの情景か。


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山裾の民家


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「高皇産霊神社」(たかみむすびじんじゃ)
古事記・日本書紀等の伝える天地造化の神、
高皇産巣日神を祭る神社。(館山などにもある)


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右手に小さく映っているのが、今回の旅の相棒である自転車。


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花畑


国道に下りてきた。

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花畑の前にベンチが。


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海側の沿道も花で埋まるようになると、花畑で有名な白間津(しまらづ)地区。


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海産物と並ぶ千倉の特産のひとつに切り花がある。黒潮が沿岸を流れる南千倉はとくに冬も平均気温が10℃を下回ることがないというほど温暖。その気候を生かした花の栽培がさかん。種類はストック、キンギョソウ、キンセンカ、なでしこ、ポピー等で、なんと2~3月に最盛期を迎えるという。田んぼの裏作として栽培されているところも多く、多くは東京などの首都圏に出荷される。

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千倉がどことなく垢抜けているのは、この花の栽培と無縁ではない気がする。


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白間津の漁港。千倉町内としては最南端の漁港になる。


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再び、北千倉(南朝夷)あたりの家並み。
夕暮れ時もまた良い風情である。

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千倉駅。
昔は特急もやってきた駅だが、今は完全なローカル駅。


撮影:2016年3月、5月
本文:2017年4月、2020年4月



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