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ウィーン 1999 [ヨーロッパの町紀行]

 ウィーンの日々・・・僕にとってそれは、オペラ座の立ち見と、アイスクリーム・ショップと、市電の乗り回しの日々であった。もちろん舞台は素晴らしかったし、町並みはよく整備されていた。けれども、なぜか、日に日に私はどんどん「かったるく」なってくるのをどうすることもできない。ここは、黄昏の街。「今」を紡ぎだす力など、この街はほとんど失ってしまったかとのように見える。

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ベルリン 1999 [ヨーロッパの町紀行]

 ベルリンは不気味だった。東側。街のあちこちで進行中のリストラクション。林立する巨大クレーンが、全身ミラーガラスの巨大ビルを積み上げる。それは無表情で、無造作だ。東側。街のあちこちで朽ちていく傷ついた建物。その陰から、新しい若者文化の拠点が間断なく生まれてくる。それは瞬発的で、鋭角的だ。なぜだろう、なぜ「音」というものが感じられないのだろう。・・・急激に変わりゆく街並みがこの目にしっかり見えているのに、物音といえばなにひとつ聞こえてこないのだ。

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ホーチミン・シティ 2008 [アジアの町紀行]

 ホーチミン・シティは、街並みにかつてのフランス統治時代の影響をよく残していることから、東洋のパリなどと称されているが、タクシーが空港を出たその瞬間から、そんな甘い幻想は吹き飛んだ。
 そこは、想像とはまったくかけ離れた、苛烈で、けたたましい街だった。つまりは、バイクである。ベトナムはバイクだらけだよと聞いてはいたものの、これほどまでに凄まじいものとは思ってもみなかった。バイクの大群がまるでイナゴの群れのようにまさに四方八方からグルグルと渦巻きながら押し寄せてくる様子は、鳴門の大渦もかくやと思うほど、その猛威に息をのみ、恐怖すら覚える。これでは中国の街のほうがよほど穏やかだ。
 しかも、この地の人々は、我々エトランゼに対し決して笑顔を見せない。カメラを向けると、まるでつっかかって来んばかりに睨みを利かす。まるで媚びとか愛想というものがない。タイの人々とは大違いだ。
 かといって粗暴というのではない。笑顔をつくってくれる人もいる。だが、その目は決して私に笑いかけていない。彼らは、一日一日をひたむきに生きる自分達と比して、馬鹿みたく逍遥している能天気な外国人を、ひややかに憐れんでいるのだ。  ・・・私はそんなこの地の人々に、すぐに魅了されてしまったのだった。

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夜のドン・コイ通り。
バイクで繰り出すドライブこそが、暑いサイゴンで一番の夕涼み。

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バンコク 2007-08 [アジアの町紀行]

タイの首都バンコクの、この居心地の良さは、いったいどこから来るものなのだろうか。

べつにゴーゴーバーやマッサージ屋の女の子とイチャつかなくても、
街をぶらぶらしているだけで、このナマぬるい空気のなかから、抜け出せなくなってしまう。

適度の喧騒と、適度の洗練。
それらがまるで揺りかごのように代わる代わるやって来て、
まるで媚薬のように、私をとろんとさせる。

老若男女を問わず、毎年一回はこの街に来てしまう、そういう日本人が多いのは
どうにもしようがないように思える。

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バンコクゆきの列車にて。マハーチャイ駅。

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HOLGA de ONOMICHI 2008/09 [日本の町散歩(中国・四国)]

HOLGAは、トイカメラの王様と言われているが、硬派?な私には縁のないものだと思っていた。
しかし、何かどうなったのか分からないが、ひょんなことで入手してしまった。

レンズはプラスチック。このピントの合わない、ゆるーいカメラで何を撮るべきか?

結局、尾道がいいと思った。

はたして、どうなることやら。

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