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レゴン(熱貢)(同仁) 2013 (1) [アジアの町紀行]

レゴンは、青海省黄南チベット族自治州の中心都市であり、その名はチベット語で金色の谷を意味する。サンチュ(夏河)から、一日一便のバスで山々を越え谷をわたり、約3時間半かけて到着してみると、高層ビル(マンション)も多く立ち並び、ずいぶんと開けた都会のように思われた。
だがここは由緒正しきロンウォ・ゴンパの門前町であるとともに、7世紀以上にわたるチベット芸術の中心地のひとつであり、タンカ(チベット仏教の仏画)、壁画、堆繍(小さな布を折りたたみ、縫い付けてゆく刺繍の手法の一つ)、彫刻•塑像(粘土塑像、木彫など)など各分野の工芸師がその周辺に数多く住みアトリエを持っていることでも知られる。
またチベット族だけでなく、土族、回族などの少数民族も集まり住む都であり、そうした居住地区を見て歩くのも興味深い。
なお、この地を中国側から見た地名は「同仁(トンレン)」であるが、最近は中国もこの地を少数民族と仏教美術の都として売り出そうとしているらしく、チベット名「レゴン」の音をそのまま漢訳した「熱貢」で表記されることも多い。

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サンチュ(ラプラン)(夏河) 2013 [アジアの町紀行]

念願のチベット圏に行ってきた。
チベットといっても、許可証がないからいわゆる「チベット自治区」には入れず、青海省と甘粛省に所属する町をはしごしただけであるが、それでもそこは十分チベットであった。

まず訪れたのは、行政区分上は中国甘粛省に入る、中国名「夏河」という町。チベットの地域区分の上ではアムド地方ということになり、町の名もチベット名では「サンチュ」。
ここには、ラプラン寺という非常に大きな寺院があり、町はその門前町として古くから存在したという。そのラプラン寺はチベット仏教の最大派閥であるゲルク派の六大寺院のひとつであり、アムド地方では唯一無二の大寺院として各地から修行僧や巡礼者を集めているという。

中国国内でも、この町は「中国の小チベット」と呼ばれ、チベット自治区まで行かずともチベットの文化や雰囲気を体感できる場所として中国人観光客にも人気があるという。

私はここを、巡礼の季節としては最後のほうになる3月初頭に訪れ、3泊した。その様子を写真で紹介したい。

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