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御手洗 2019 [日本の町散歩(中国・四国)]

気候が良くなると瀬戸内方面に出掛けたくなることは「真鍋島」のときに書いた。今年は広島県にある「大崎下島(おおさきしもじま)」に行くことにした。目当ては「御手洗(みたらい)」という小さな町である。
御手洗は江戸時代から瀬戸内を行き来する船の寄港地として栄えた街のひとつ。瀬戸内屈指の遊郭があったことでも知られ、そうした時代の表情を今に残す貴重な街並みがあるという。2016年にはサントリーの「オランジーナ」のCMで、島の街並みを自転車で駆け抜ける若いフランス人の女先生の映像が話題となった。あのCMは、明らかに木下恵介監督の映画「二十四の瞳」の大石先生登場シーンのパロディであったが、1950年代の小豆島の美しい風景にも見劣りしない、現代の瀬戸内の島のさんざめく光が、この御手洗の街で撮られていた。・・・そんな御手洗に向かうのに格好の交通機関がある。JR広駅から出ている瀬戸内産交の路線バスである。下蒲刈島、上蒲刈島、豊島と、芸予の島々を順番に渡り、丹念に集落をめぐってゆくから、それぞれの島の暮らしの様子が車窓からつぶさに見て取れるのだが面白い。揺られること90分。ようやく御手洗に到着だ。

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竹原 2019 [日本の町散歩(中国・四国)]

尾道に通っていたころから、竹原には興味があった。決して街並みとしては美しくない尾道とは対照的に、「安芸の小京都」と言われ、早くから街並み保存の進んだ竹原。大林宣彦監督の映画「時をかける少女」でも、情緒的なシーンでは尾道ではなく竹原で撮影されていた。映画に出てくる「堀川君」の住む醤油屋は、竹原に実際に現在も存在する「堀川醤油醸造所」である。
江戸時代以降、昭和の中期まで、竹原の主な産業は、製塩だった。かつては全国シェアの8割を占めたという広島県の製塩。それによって竹原の街並みは作られていった。製塩業の衰退して久しい今、いったい竹原の街はどのように維持されているのか。街並み保存に長年力を入れてきた街だけに、その成果が見てみたく、今回の訪問となった。

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