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ビッグ・アイランド(ハワイ島) 2009 ~(3)ハマクア・コースト [ハワイ紀行/オーストラリア紀行]

ハマクア・コーストに沿った高台を貫くハイウェイ19号線。ヒロからパパイコウ、ハカラウ、ラウパホエホエを経由して、ここをホノカア行きのヘレオン・バスは快走する。

この19号線はかつて、鉄道が走っていた線路跡をほぼそのまま転用したもの。ハマクア・コースト一帯は、かつてはさとうきびの一大産地として名を馳せたエリアであり、日系人の入植者がとくに多かった地域だという。鉄道は、さとうきびの輸送だけでなく、それらの住民の移動手段としても活躍したが、1946年の津波によりズタズタにされ、復旧することができずに消えていった。

一時間近くバスに揺られて、パアウイロという名の集落のあるところで私は一人降りた。ここもかつてはさとうきび栽培の拠点として、日系人たちで栄えた町のひとつだという。バス亭のかたわらには、その頃から営業しているという小さなゼネラル・ストアが、まるで田舎の小さな駅舎のように今も人の気配を感じさせながら、立っていた。ここから、いったん海岸近くまで降り、できればホノカアあたりまで歩いてみたかった。地図によると、海岸近くにもロウアー・シュガーケインロードという名の道があって、隣村のパアウハウ、そしてホノカア近くまで伸びているようだ。

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Paauilo, Hamakua Coast


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ビッグ・アイランド(ハワイ島) 2009 ~(2)ヒロ [ハワイ紀行/オーストラリア紀行]

ヒロは、ホノルルに次ぐハワイ第二の都市。約4万人が住み、もちろんハワイ島では最大の街である。その人種別構成内訳は、白人17.12%、アフリカン・アメリカン0.45%、先住民0.34%、アジア38.30%、太平洋諸島系13.12%、その他の人種0.94%、及び混血29.74%。
のっけから堅い話となったが、ヒロはアジア系移民の比率がハワイの他地域と比べても格段に高い街なのである。その多くは、かつてサトウキビ農園で働くためにやってきた、日本からの移民の子孫たち。市内のリリウオカラニ公園には今でも日本庭園があり、夏には盆踊り大会も開かれるという。

日系移民によって開発され栄え、当時の面影を色濃く残す街といわれるこのヒロの街に、私はのんびりするためにやってきた。

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Waianuenue Street, Hilo


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ビッグ・アイランド(ハワイ島) 2009 ~(1)コナからヒロへ [ハワイ紀行/オーストラリア紀行]

さて、ホノルルに二泊したあと、独り身の私は、さっさとオメデたいオアフ島を後にし、ハワイ島(ビッグ・アイランド)へ飛んだ。ここでのんびりする計画なのだ。

しかし、私の心にはある不安があった。・・・・実は私、ハワイにやってくる直前に、中国でカード類をすべて紛失してしまったのだ。クレジットカードやキャッシュカードはおろか、免許証もである。
免許証もクレジットカードもない、ということは、レンタカーを借りることができないということである。公共バス網が整備されているオアフ島ならともかく、ここビッグ・アイランド(ハワイ島)では自動車が必需品というのが常識である。しかるに私は目下、ハワイで自動車に乗ることができない。
こうなった私は、ハワイ旅行のキャンセルも検討しなければいけない状況に追い込まれたわけだが、余りに惜しい。
・・・・いろいろ調べたところ、ハワイ島にも一応、バスがあるという情報を入手した。ただ日本人観光客にはその存在は殆ど知られていない上、実際に本数や路線も限られているらしく、非常に断片的な情報しかない。だが、あきらめてしまうよりマシである。なんとかやってやれないことはないだろう。

ということで、クルマなしにビッグ・アイランドを一人旅である。

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Kona Airport

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ホノルル 2009 [ハワイ紀行/オーストラリア紀行]

この夏、「ハワイに一人旅」をしてみようと思い立った。

だが、カップル等のおめでたい人々が闊歩するワイキキを元気に歩ける自信は無かったし、まして一人きりでビーチに寝そべったりするのもしゃくだ。だから今回の旅では、ホノルルには二泊だけしかしない。

ホノルルは二回目。
7~8年も前になるだろうか、会社の慰安旅行で、3日間ワイキキに滞在したのが最初である。
その時は、ハワイに興味なんてこれっぽちもなかった。なんだよこれがハワイかと、鼻白みながら空港ロビーを出ようとしたそのとき、玄関口にふっくらした、若い土地の女が立っているのが見えた。
彼女は、花を編んで大きな輪にしたものを手に立っていたが、私は、この花輪がいわゆるレイと呼ばれるものであることさえ知らなかった。
気にせず通り過ぎようとすると、彼女は他の誰でもない私の前に進み出て、ちょっと恥ずかしそうに、慎み深い所作でその大きなレイを私の首にかけてくれたのである。
南国の花の、かすかな甘い香り。
なぜ彼女が見ず知らずの私にそんなことをしてくれるのか見当もつかない。
おそらくは、彼女は観光局の職員か何かなのかもしれない。
しかし私はそのとき、彼女の瞳の奥底に、義理でも仕事でもない、遠来の客を迎える底抜けのよろこびの光が、確かに宿っているのを見た。

私は、気恥ずかしさからレイをすぐにほかの同僚にやってしまったが、ただ、そのとき、ハワイというところは、なにかがほかと根本的に違うのかもしれないということを、私は直感的に理解できたである。

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Papakolea, HONOLULU

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