SSブログ

遠州森 2014 [日本の町散歩(中部)]

天竜浜名湖鉄道は浜名湖の北岸に沿いながら、小さな列車が林や田園をめぐって走る、旅情あるローカル線。これに乗っていると途中「遠州森」という、なんとも魅力的な響きの小さな駅がある。町の名前は「森」なのだが、それだけでは町の名前としてはいささか寂しいのか、「遠州」を冠して呼ばれることも多い。太田川が山あいから出て来る小さな扇状地に、縄文の頃から昔から開けていた町。戦国時代は小さな城下町であり、近世以後は秋葉街道の宿場町となった。古着を始め物資が集まり栄えた時代もあったが、近代以降は東海道の発展からも外れ、いまは訪れる旅人も少ない静かな町である。歩いてみると、そんな悠久の時をじっと耐えてきたこの町の、時代の流れなどどこ吹く風といった矜持が感じられた。

FWensyumoriRG006(1)N.jpg

続きを読む


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。