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ウィーン 2011 その2  グリンツィングとヒーツィング [ヨーロッパの町紀行]

 ウィーンは、アルプス山脈の西の端っこに位置している。したがって少し郊外に出ると、アルプスが終わるまさにその斜面に、豊かな自然とともに息づく美しい住宅地が広がっているのを目にすることができる。とくにウィーンの北に位置するグリンツィング地区の一帯と、西に位置するヒーツィング地区の一帯は、かねてからウィーンで活躍した芸術家たちばかりでなく、あらゆる市民から愛された豊かな景観を誇る地域である。
どちらも今はすっかり住宅が立て込んでしまってはいるが、公園、庭園や遊歩道など、多くの部分でその豊かな緑の端々に触れることができる。


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<グリンツィング>

グリンツィングはウィーンの北西すぐのところにある。位置的な感覚としては、東京でいう板橋くらいであろうが、ちょっとした山里のような雰囲気のある集落。市中心部のショッテントーアから38番の市電に乗り、終点まで座っているだけで行ける。その間30分弱であるから、ちょっとした気分転換にぴったりである。


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38番の市電は、ぐいぐい坂を上ってグリンツィングの駅に到着


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グリンツィングは、ホイリゲ(ワイン酒場)の沢山集まる集落。後背地の斜面は一面のぶどう畑だ。


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昼間のグリンツィングは、ちょっとあくびが出るくらいのどかだ。


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グリンツィングには、音楽家グスタフ・マーラーの墓がある。
私は今回、長年の念願かない、そこへ訪問することができた。
音楽の道へすすむ夢など、10年以上も前にあきらめたことではあるけれど、
もっとも敬愛する音楽家の墓を前に、私は感無量となり、不覚にも涙をこぼしてしまった。
記念に写真を、とも思ったが、どうしてもそれを撮ることができなかった。

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ここに、かつてケーブルカーが通っていたそうだ。


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ベートーヴェンの散歩道。
ふもとのヌスドルフの村へ降りていける。


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<ヒーツィング>

ヒーツィングへは、地下鉄U4番線で西へ一本だ。こちらも、地理的な感覚を東京に例えるなら、中央線で中野あたりに行く感じか。宮殿公園のある落ち着いた住宅街という意味では吉祥寺のほうが近いかもしれない。なお、U4は、地下鉄の路線に組み込まれているが、U6とともに1898年開業の歴史ある路線で、地下鉄として建設されたわけではないので、ほとんど屋外を走る。

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ヒーツィングの駅(U4)にて。シェーンブルン宮殿の最寄り駅だったこの駅には
一般旅客用の駅とは別に皇帝専用の駅舎が存在し、今も残っている。


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ヒーツィングは、U4よりも時間はかかるが、市電で市内から往復することもできる



< 「ウィーン 2011」目次 >

・「ウィーン 2011」 本編 
    → http://club-carousel.blog.so-net.ne.jp/2011-03-21
・「ウィーン 2011 その2」 ”グリンツィングとヒーツィング”
    → (このページ) 
・「ウィーン 2011 その3」 ”ウィーン郊外夕暮れ紀行~バーデンへ”
    → http://club-carousel.blog.so-net.ne.jp/2012-11-23-1 
・「ウィーン 2011 その4」 ”ウィーン車窓めぐり U6とウィーン郊外線 (おまけ:トラム好きの方へ)”
    → http://club-carousel.blog.so-net.ne.jp/2012-11-23-2


撮影 2011年2月9日~13日
本文 2011年6月



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