東急多摩田園都市 2007-15 [日本の町散歩(関東)]
東急多摩田園都市は、文字通り東急グループという民間資本が主体となって開発した城南地区一帯のニュータウンのことであり、現在の東急田園都市線の沿線のうち、梶ヶ谷駅より西を指す。もとよりそれは高度成長期生まれの典型的郊外住宅地であり、歴史的景観も街としてのまとまりもなく、ハワード的な思想ともかけ離れた出来そこないの“田園都市”であったわけだが、それでも次第に「田園都市ライフ」「田園都市マダム」等と言われる確固たる沿線イメージを生み出した。
たとえそれが当初はフィクションであったとしても、「他のニュータウンとはちょっと違う」というひとつのプライドとして住民の間で共有され、ライフスタイルにまで影響を与えた点は特筆されるべきで、イメージは波及し再生産されていく。そうして「フィクション」がどんどん自動的に上書きされ、独り歩きするようになってくると、もはやそれはつくりものではないひとつの文化圏の誕生といっていいように思う。
いまや50万を超える人口を抱えるに至ったこの地域の姿は、ともあれ日本固有とも言われる電鉄的経営思想の一つの集大成であることには間違いない。私は自身も関西の郊外住宅地育ちであることから、この地域のありようには以前から関心を寄せてきたし、実際に3年ほど住んだこともある。現在、郊外住宅地というものが曲がり角にあると言われるなか、改めて数度にわたり撮り歩いてみた。
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たとえそれが当初はフィクションであったとしても、「他のニュータウンとはちょっと違う」というひとつのプライドとして住民の間で共有され、ライフスタイルにまで影響を与えた点は特筆されるべきで、イメージは波及し再生産されていく。そうして「フィクション」がどんどん自動的に上書きされ、独り歩きするようになってくると、もはやそれはつくりものではないひとつの文化圏の誕生といっていいように思う。
いまや50万を超える人口を抱えるに至ったこの地域の姿は、ともあれ日本固有とも言われる電鉄的経営思想の一つの集大成であることには間違いない。私は自身も関西の郊外住宅地育ちであることから、この地域のありようには以前から関心を寄せてきたし、実際に3年ほど住んだこともある。現在、郊外住宅地というものが曲がり角にあると言われるなか、改めて数度にわたり撮り歩いてみた。
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2017-10-23 17:53
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