大阪ノワール(島之内の夜) 2007~08 [日本の町散歩(近畿)]
30歳の頃、私はミナミの繁華街にほど近い、島之内のビルに一人暮らししていた。
道頓堀や宗右衛門町から堺筋をわたってすぐの一帯だが、喧騒はひと段落し、マンションが増え、中国、韓国などの小料理屋やバーなどがその合間にチラホラ見受けられる。
それらのマンションの多くは保証人不要、住んでいるのはホステスやチンピラ、外国人ばかりだと聞かされて、じっさい、道路には50メートルおきに警察への通報ボタンが設置されているというありさまだったが、住んでみるとそこは、大都会で隅に押しやられた、弱きもの、いわくあるものたちが、お互いに無関心を装いながらも、ひっそりと肩を寄せ合いながら暮らす街であって、そこには確かに、ある種の安らぎにもにた雰囲気が漂っていた。
夜が明けるまで、点滅し続ける巨大なネオン街の灯を、かすむ眼でぼんやりと見ながら、私はその町で宙ぶらりんに生息していた。
道頓堀や宗右衛門町から堺筋をわたってすぐの一帯だが、喧騒はひと段落し、マンションが増え、中国、韓国などの小料理屋やバーなどがその合間にチラホラ見受けられる。
それらのマンションの多くは保証人不要、住んでいるのはホステスやチンピラ、外国人ばかりだと聞かされて、じっさい、道路には50メートルおきに警察への通報ボタンが設置されているというありさまだったが、住んでみるとそこは、大都会で隅に押しやられた、弱きもの、いわくあるものたちが、お互いに無関心を装いながらも、ひっそりと肩を寄せ合いながら暮らす街であって、そこには確かに、ある種の安らぎにもにた雰囲気が漂っていた。
夜が明けるまで、点滅し続ける巨大なネオン街の灯を、かすむ眼でぼんやりと見ながら、私はその町で宙ぶらりんに生息していた。
2014-08-11 07:19
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