パリ 2014 (3) サンジェルマン・デ・プレ / カルチェ・ラタン [ヨーロッパの町紀行]
パリの左岸、それはパリの中でも伝統的に独自の文化的香りを持つエリアである。世間的な既存の価値基準、経済軸、ヒエラルキーからはいい意味で離れた、自由で開放的で、自分自身の価値基準、そしてスタイルをしっかり持っている人が好む地域であるという。その中心は庶民であり学生であり、文化人であり知識人。アナクロニズムとはだいぶ違う。たとえ裕福でなくても、自分を確立して他者と交流し合い、街と人生を謳歌するのが左岸人種なのだ。
今回は、そんな左岸文化を代表するサンジェルマン・デ・プレ界隈と、左岸の精神的シンボルとも言えるソルボンヌ大学を中心としたカルチェ・ラタン周辺をまずは歩いてみた。
・シェルシュ・ミディ通りからサンジェルマン・デプレへ
・ロアン小路からコルメス・サンタンドレ小路へ
賑やかなサンジェルマン大通り、オデオン駅のすぐ北側の裏道に、このひそやかなパリの中庭がある。中世以来、ルーアン大司教の館があった場所ということだが、いくつかの古びた洋館の中庭がアーチ形のトンネルを通じて結びついており、その中庭から中庭へ、そっと抜けてゆくのはまさに、古きよきパリの息遣いをこっそりと聞くかのような、蠱惑的な瞬間であった。
・サン・シュルピス通り
サン・シュルピス通りはその名のとおりサン・シュルピス教会のたもとを走る通り。バスで通りかかったときに、界隈の洗練された表情に魅了され、やおら降車ボタンを押して降りてしまった。
・サンジェルマン・デ・プレのメトロ駅
サンジェルマンはメトロのプラットフォームもおしゃれ。左岸ゆかりの文学者や哲学者らの著作からの引用文が、あちらこちらに映し出されている。
・カルチェ・ラタン
ソルボンヌ大学のおひざ元、カルチェ・ラタンまで来るとサンジェルマンの洗練は薄れてくる。しかしここには学生街、下町の気安さと、のびやかな闊達さと、そしてどことなく無頼派的なデカダンスがある。しかも、このあたりはパリがローマ人よりルテティアと呼ばれていた頃から存在する、パリの最も古い街区でもある。
なお、このレストラン「ル・クープ・シュー」、あんまり居心地良く美味しかったので、帰国して調べたところ、過去には司馬遼太郎と須田剋太の「街道をゆく」コンビや、なんとビートルズ(!)の来店もあったというから驚いた。そんな名店なのに、しがない日本人の一見客さえに優しくしっかりもてなしてくれたマダムに、心から感謝する。
・ムフタール通りとその周辺
ムフタール通りは、カルチェ・ラタンから南へ続く賑やかな商店街。パリっ子には「ラ・ムッフ」と呼ばれ親しまれているそうだ。北側一帯はカフェやバーが並んで若者達でごった返しているが、南に向かうとゆるやかにうねった坂道となり、通りの両側には生鮮食料品店や雑貨店が並んで買い物かごのオバサン達多く、どこか東京の板橋仲宿の商店街を思い出させる気安さだ。
北側のバー密集地に入って来た。若者たちがそぞろ歩く。
・クリュニー・ラ・ソルボンヌのメトロ駅
今回は、そんな左岸文化を代表するサンジェルマン・デ・プレ界隈と、左岸の精神的シンボルとも言えるソルボンヌ大学を中心としたカルチェ・ラタン周辺をまずは歩いてみた。
・シェルシュ・ミディ通りからサンジェルマン・デプレへ
シェルシュ・ミディ通りは近年脚光を浴びつつある小さな通り。
洗練された雰囲気のショップやレストランが並ぶ。
洗練された雰囲気のショップやレストランが並ぶ。
小粋なサンジェルマン・デプレ界隈。
フュルステンベルク広場。パリの一番ささやかな「広場」である。
サンジェルマン・デプレを代表する通りのひとつ、ビュシ通り。
カフェやバーがところ狭しと並び、賑やかだ。
カフェやバーがところ狭しと並び、賑やかだ。
サンジェルマン大通り。
・ロアン小路からコルメス・サンタンドレ小路へ
賑やかなサンジェルマン大通り、オデオン駅のすぐ北側の裏道に、このひそやかなパリの中庭がある。中世以来、ルーアン大司教の館があった場所ということだが、いくつかの古びた洋館の中庭がアーチ形のトンネルを通じて結びついており、その中庭から中庭へ、そっと抜けてゆくのはまさに、古きよきパリの息遣いをこっそりと聞くかのような、蠱惑的な瞬間であった。
裏側のジャルディネ通りから、ロアン小路に入っていく。
階段の下、携帯電話で話す男性がまた絵になる。
コルメス・サンタンドレ小路よりロアン小路への入り口を見たところ。
これまた古めかしい、コルメス・サンタンドレ小路。
パリ最古のカフェがここにあるという。
パリ最古のカフェがここにあるという。
サンジェルマン大通りから見た、コルメス・サンタンドレ小路の入り口。
・サン・シュルピス通り
サン・シュルピス通りはその名のとおりサン・シュルピス教会のたもとを走る通り。バスで通りかかったときに、界隈の洗練された表情に魅了され、やおら降車ボタンを押して降りてしまった。
向こう正面がサン・シュルピス教会。
シャレオツなハゲ親父が絵になるのもパリならでは。
・サンジェルマン・デ・プレのメトロ駅
サンジェルマンはメトロのプラットフォームもおしゃれ。左岸ゆかりの文学者や哲学者らの著作からの引用文が、あちらこちらに映し出されている。
・カルチェ・ラタン
ソルボンヌ大学のおひざ元、カルチェ・ラタンまで来るとサンジェルマンの洗練は薄れてくる。しかしここには学生街、下町の気安さと、のびやかな闊達さと、そしてどことなく無頼派的なデカダンスがある。しかも、このあたりはパリがローマ人よりルテティアと呼ばれていた頃から存在する、パリの最も古い街区でもある。
パリのレンタサイクルシステム「ヴェリブ」のステーション。
丘をのぼってゆくと、サンテティエンヌ・デュ・モン教会がある。
ひっそりした教会の裏道。
再び丘を降りてゆくと、途中に心魅かれる店構えのレストランを見つけた。
レストラン「ル・クープ・シュー」
ここでランチに入っても、いいかな
ここでランチに入っても、いいかな
トイレへ向かう通路です
入り口付近にはバーカウンターが。
とっても素敵なお店でした!
なお、このレストラン「ル・クープ・シュー」、あんまり居心地良く美味しかったので、帰国して調べたところ、過去には司馬遼太郎と須田剋太の「街道をゆく」コンビや、なんとビートルズ(!)の来店もあったというから驚いた。そんな名店なのに、しがない日本人の一見客さえに優しくしっかりもてなしてくれたマダムに、心から感謝する。
・ムフタール通りとその周辺
ムフタール通りは、カルチェ・ラタンから南へ続く賑やかな商店街。パリっ子には「ラ・ムッフ」と呼ばれ親しまれているそうだ。北側一帯はカフェやバーが並んで若者達でごった返しているが、南に向かうとゆるやかにうねった坂道となり、通りの両側には生鮮食料品店や雑貨店が並んで買い物かごのオバサン達多く、どこか東京の板橋仲宿の商店街を思い出させる気安さだ。
もちろん観光客にも大人気。
パリの魚屋はセンスが違う。
横道にもずらりとカフェが並ぶ。
北側のバー密集地に入って来た。若者たちがそぞろ歩く。
ラ・ムッフの北端近くにある老舗ワインバー「LES PIPOS」
今夜はここで撃沈。。
今夜はここで撃沈。。
一人でちびちびとやっていたところ、右側のフランス人グループが
「一緒にどう?」と誘ってくれた。ノルマンディーからの観光客ファミリーで
娘さん(残念ながらこのときは不在)が東京へ留学を予定しているとかで
会話はお互いカタコトながらも、大いに盛り上がった。
楽しい夜だった。
「一緒にどう?」と誘ってくれた。ノルマンディーからの観光客ファミリーで
娘さん(残念ながらこのときは不在)が東京へ留学を予定しているとかで
会話はお互いカタコトながらも、大いに盛り上がった。
楽しい夜だった。
・クリュニー・ラ・ソルボンヌのメトロ駅
ここも天井を見上げると面白い。
一人で電車を待つ女の子が絵になって、気になる。。
ソルボンヌの駅には哲学者が住みついている
撮影:2014年5月
本文:2016年4月
本文:2016年4月
2016-04-09 02:51
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