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牛窓 2015 [日本の町散歩(中国・四国)]

「日本のエーゲ海」としてこの十数年来売りだしてきた瀬戸内の牛窓。穏やかな多島海、気候は温暖で、オリーブ栽培とマリンスポーツがさかんとくれば、エーゲ海になぞらえたくもなるのも分からなくもないが、その一方で、一歩路地に入ると古くからの町並みが残っている場所でもあるという。
古代から潮待ち、風待ちに良いとされてきた天然の良港が瀬戸内地域にはいくつかあるが、じつは牛窓もそんな悠久の歴史を持つ街のひとつ。「唐琴(からこと)の瀬戸」と呼ばれ参勤交代一行や朝鮮通信使の停泊地としても栄えたという。
ある夏の日の午前、そんな相反する魅力を持つという牛窓を私も歩いてみた。

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牛窓には鉄道が通っていない。
最寄りはこの邑久(おく)駅(JR赤穂線)。そこからバスで20分である。


バスはゆるやかな丘をいくつか越え、海に出てきた。
海沿いをしばらく走ると、役場(現:瀬戸内市役所牛窓支所)や警察署や中学校など、牛窓の公共施設が車窓に現れてくる。このあたりが現在では街の中心街であるようだが、古い町並みが残る牛窓の旧市街はもう少し先(終点あたり)のようなので、そのままバスに乗り、郵便局や銀行などが出てきたあたりで、さすがにバスを降りてみる。
停留所名は「本連寺下」。なかなか奥ゆかしい名前である。あとで知ったが、終点までわずか数百メートルというところだったようだ。ここから、旧市街があると思われる先の方へ、裏路地を歩いてゆくことにする。

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バス停を降りたところ。右の洋風建築は、旧牛窓警察署。
その背後にある三重塔が本蓮寺であろうか。


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旧牛窓警察署。1977年まで現役だったという。
現在は海洋文化館という名の資料館となっている。
海に面したこんな場所に、のどかな警察署があるなんて、日本じゃないみたい。


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海を見ると、地中海風のリゾートホテルと、ヨットハーバーが。
確かに、「日本のエーゲ海」と云ってみたくなる風景だ。


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「ホテル・リマーニ」を正面からみたところ。


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しかし、裏路地へ一歩入ると・・・・

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本蓮寺正門。
牛窓に朝鮮通信使が寄港した際、宿舎となっていたのがこの本蓮寺であるという。


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朽ちかけた家屋の壁に「牛窓名物、潮風しるこ」の看板が。
聞いたことないが、どこにいけば食えるのだろう???


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しかしこの建物、何故かすごく絵になる・・・


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建物の右にある小路がまたいい雰囲気だ。


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「写真のマサモト」「フードショップナカニワヤ」・・
わずかな商店が集まっているだけだが、この広場あたりが古い牛窓の中心の様子。


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手前のお宅は新築のようだが、通りの雰囲気を壊さないように配慮されている。


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荒神社あたりからみた牛窓の風景。


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少し歩くと、また洋館風建築が出てきた。


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この建物は旧牛窓銀行、のち中国銀行牛窓支店となり1980年まで使用された。
いまは「街角ミュゼ」と名を変えて、資料館兼ミュージアム兼観光案内所。


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旧牛窓銀行内部。大正4年築だそうだ。
たまたまかどうか知らないが、誰も人が(スタッフも)いなかった。


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さらに通りを歩くと海に出た。


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妙福寺の灯籠堂。
最近復元されたものというが、実に瀬戸内らしい、絵になる光景。


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もう少し進むと、今までと少し違い、間口が狭く奥に長い家屋が
ずらりと並ぶ個所に出た。右手前の建物には「岡本造船所」の看板が。。
牛窓はかつて造船でも知られた町であった。


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「草木造船所」


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さらに進むと、蔵が並ぶお屋敷が。


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お屋敷は「うしまど茶屋、潮菜」。蔵のほうは「牛窓シーサイドホール」


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なんと、古くからの米蔵を改修した、小さなコンサートホールでした。


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さて、このあたりで踵を返して・・・・・

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妙福寺のあたりは路地が複雑に入り組んでいる。


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「高級船舶用品、木崎商店」と古びた看板のある家。


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ナカニワヤのあたりに戻って来た。
バスのターミナル、牛窓停留所はすぐそこ。


撮影:2015年8月
本文:2016年9月


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